TIPS

⑨出勤前に3秒だっこする。

2016年2月14日

前回まではメンバー自身の、それぞれの今の想いを書いてもらいました。今回以降は他のパパや企業などが、どんなHACTIONを実践しているか?を様々な角度からレポートして行きたいと思います。

今回は“イクメン”という言葉をつくり、世の中にパパの育児に関する問題を楽しく提示し続けている「NPO法人イクメンクラブ」代表の長谷川潤さんにインタビューさせて頂きました。

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<プロフィール>
NPO法人 イクメンクラブ代表 長谷川潤さん

思春期!?の中1娘とやんちゃな小2息子のパパ。
2006年に博報堂の社内プロジェクトとして、イクメンクラブを立ち上げ、「イクメン」を世に広める。現在、博報堂に在籍しながらNPO法人の代表として活動中。

http://www.ikumenclub.com/
https://www.facebook.com/ikumenclub

 

Q.あなたにとって仕事と子育ての両立とは何ですか?

A.「できないことを嘆くより、できることを楽しむ」ことが両立のポイントだと思います。 人と比べない。気負わず仕事も育児も自分が楽しみながらやっている状態が両立です。子供と接する時間は量も大切ですが、それ以上に質を意識するようにしています。会社に勤めていると物理的になかなか時間をつくれないお父さんもいるでしょう。私もそういう忙しい時期がありました。ですから、子供と過ごせる時間は、出勤前だろうと風呂だろうと、トイレだろうと大切にするのです。見た目には、バカ騒ぎしているだけかもしれませんが(笑)。
 ただし、夫婦の問題がからんでくると、仕事と子育ての両立のハードルも少し高くなるのではないでしょうか。パートナーの生き方、価値観とは無縁でいられませんからね。自分の意見はしっかり伝え、妻の意見もそのまま受け入れるよう努めています。その意味で、ケンカも大事。以前は、説得しようと躍起になっていましたが、今は言いっぱなしです(笑)。正解なんてありません。

 

Q.実践している(しようとしている)『HACKTION』は何ですか?

A.子どもが小さな頃であれば、『出勤前の3秒だっこ』でしょうか。全身全霊で“だっこ”ですよ。これはイクメンクラブの行動目標にも書いていますが、3秒あったらできる子育てというのもあるのです。それと、僕が唯一続けている家事は、家族の布団をあげて部屋の換気すること。3分でできることでも、毎日実行して積み重ねることが大事だと思ってやっています。
 当たり前かもしれませんが“あいさつ”もその1つでしょうか。これは1秒かな。子どもが赤ん坊の頃からずっと続けています。妻とケンカした翌朝で、お互い機嫌が悪いときでも、必ずみんなにあいさつをすると決めているのです。取るに足りないことでも、意識して行動し、継続すると妙な自信がつきますよ(笑)。
 また、自分の好きなことを子育ての場にしてしまう、というのはいかがでしょうか。僕は炭焼きが趣味なのですが、イクメンクラブのイベントになっています。火遊び、泥遊びは、今の子どもたちに必要ではないか!ということで。逆に子どもが始めたバスケットボールは、自分自身全く経験がなかったのですが、関わるうちに楽しくなり、今ではコーチのお手伝いをしています。娘の試合では、どれだけ楽しませてもらったことか。

 

Q.最後に一言お願いします。

A.イクメンクラブでは「わんぱく子育て」を応援しています。「わんぱく」というと、いたずら好きのガキ大将をイメージしやすいですが、要は、枠からはみ出してしまうような純粋な心持ちです。子どもがおとなになるということは、このあふれるような好奇心とトライアンドエラーの繰り返しとも言えます。おとな達は、大きな心で、あるいは様々な角度から、子ども達の「わんぱく」を大事に育んできたのではないでしょうか。これからも「わんぱく」を応援する様々なイベントを展開していきますので、興味がある方はFacebook等で私たちの活動をチェック頂ければうれしいです。

長谷川さん、とっても参考になるお話ありがとうございました!