サウナ発祥の地で知られるフィンランドには一家にひとつはサウナがあると言われ、アンッティ-ユッシさんの家でも週末にゆっくりと家族皆ですごす時間として、サウナに入るようにしている。
1時間かけてサウナ室を温めてから、40分から1時間くらいの間、出たり入ったりを繰り返す。サウナストーブの上でソーセージを焼いて食べる楽しみもあるという。
暑くなると外へ出て涼んだり、冬には雪の上を走り回るだけではなく寝そべって手足をバタバタさせてスノーエンジェル(天使が羽を広げたような跡)を作ったりもするそうだ。
これは遊びの要素を含みながらも科学的にも意味のあることで、血行を促進すると言われている。ほてった身体を冷やしてからまたサウナで温めると、更に効果が高まるという。
「僕たちフィンランド人にとって、サウナは身体だけでなく、心にとっても、重要なものなんだ。リラックスし、普段より深い話ができる。ここで初めて聞く子どもたちの話も、たくさんあるよ」とアンッティ-ユッシさん。
サウナで裸の付き合いをしているからこそ、
子どもたちのホンネを知ることができ、家族円満の秘訣になっているという。
アンッティ−ユッシ・ユリハリユ
フィンランド生まれ、イギリスの大学でインダストリアルデザインを専攻。卒業後、日本に5年半在住し、現在はフィンランドの美術大学に勤務。冬は氷や雪の彫刻などを手がけている。7歳、5歳、2歳の父でありポジティブ思考なパパ。